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期間は? 手当は?産休・育休制度を正しく理解し万全の準備を

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キャリアを形成している女性にとって、出産や育児は人生の中でもトップクラスのビッグイベント。出産にはお金がかかりそう、仕事と育児は両立できるの? など、もやもやっとした不安を持っている方も多いのでは。そこで今回は、出産や育児を経験しながらも働き続けられるように、知っておきたい制度や心構えなどをご紹介します。

いつ職場に報告する? 産前休暇に向けてのあれこれ

ずっと待ち望んだ赤ちゃん、もしくは予定外の妊娠など、妊娠の受け止めかたは人それぞれ。病院で妊娠が確認できても「何かと不安だから、安定期に入ってから報告しようかな」なんて思っている方、直属の上司には直ぐに報告することをお勧めします。体調が悪いときのスケジュール調整や引き継ぎなど、今後の組織としての体制に関わるからです。

上司以外の人たちへの報告は、安定期に入ってからでもOK。社内に働くママがいれば、産休までの段取りや育休からの職場復帰など話を聞いてみたいですね。これから自分史上初めてのことにチャレンジしていくので、社内の先輩ママに積極的に相談してみましょう。

産休には、「産前休暇」と「産後休暇」があり、「産前休暇」は本人が請求した場合のみ取れます。産前とは、出産予定日から起算してさかのぼって6週間(42日間)。多胎の場合は、14週間(98日間)取ることができます。

例えば、株式会社タカラレーベンの場合は、産前休暇は6週間(42日間)、正社員、パートなど雇用形態に関係なくどの方でも取ることができます。妊娠・出産に関する就業規則や社内規定は、会社により取得条件が異なるので、あらかじめ確認しておきましょう。

出産が早まることもある! 引き継ぎは早めが安心

妊娠生活が順調に行けば何よりですが、突然体調が変化して自宅安静や緊急入院するケースも珍しくありません。何かの時に迷惑をかけないように、できることは済ませておきたいですね。例えば、仕事の引き継ぎの準備や挨拶は早めに終わらせておくのがベスト。後任が分かったらお互いの負担にならないように引き継いでいきましょう。ここで大切なのが引き継いでくれる人との人間関係です。産休・育休中に連絡を取り合うこともあるので、日頃から良好なコミュニケーションを心掛けたいですね。

退職するママは、失業給付金の受給期間の延長の手続きをします。これは雇用保険に一定の期間加入していて、妊娠や出産で退職しても産後に再就職する意思と能力があるなどの人が対象となります。

赤ちゃんを迎える準備。ベビー用品はどれくらいそろえればいい?

初めての赤ちゃん。ベビーグッズも可愛いものをそろえたくなりますが、仕事で疲れて出産準備も思うように進みません。おむつなどの消耗品は、産後に買い足していけば良いので、まずは最低限のものだけ準備しておきましょう。 忙しく働いている女性ほど、仕事から解放されたら時間を持て余してしまうというのも事実。入院準備だけ済ませておいて、残りのベビーグッズは産休に入ってからそろえても間に合います。

法律で働くことが禁止されているのが、産後休暇

産前休暇は嵐の前の静けさのようなもの。産後はがらりと変わった生活の中で初めての育児で大忙し。一般的に産後の身体が回復するのは2ヶ月前後と言われていますが、産後休暇は、産後8週間(56日間)取ることができます。その内6週間(42日間)は、法律で働くことが禁止されています。ちなみに産後8週間というのは、分娩日の翌日から数えて8週間ということ。基本は出産予定日の翌日を1日目として数えて、56日目が産休最終日となりますが実際の出産日により変わります

出産費用は全額用意するの? 知っておきたいマネー事情

産休中の収入が心配なママに嬉しい制度の一つが、勤め先の健康保険から支給される“出産手当金”です。もらえる金額は、日額の「3分の2相当額×日数分」です。出産のために仕事を休み、給料が支払われなかった人が対象となります。産前休暇の42日間のうち、働いた日は給料が支払われ、休んだ日が出産手当金の対象となります。

赤ちゃんが生まれると“出産育児一時金”が支給されます。出産は病気ではないので、健康保険が使えません。そのため出産費用は全額自己負担になるところを“出産育児一時金”として、通常赤ちゃん1人につき42万円支給されます。あらかじめ出産費用としてまとまった額を用意する必要がないので、働くママにとっても喜ばしい制度ですね。

育休中は給与が支払われませんが、所定の要件を満たせば“育児休業給付金”が支給されます。もらえる金額は「180日目までは賃金日額×支給日数の67%相当額で、181日からは50%」です。

出産・育児にはさまざまなお金の制度があるので、上手に役立てたいですね。収入面での不安を解消するために、あらかじめお金の流れを把握しておきましょう。

育児休業は、産休最終日の翌日から原則として子どもが1才になる誕生日の前日まで取れます。保育所に入れないなどの場合には、2才の誕生日前日まで延長が可能です。

保育所にはいつから入れる? 地域の保育施設をチェック

保育所に入りやすいのは、年度初めの4月です。育休を期間目いっぱいとるか、それとも入りやすい4月に入園させるかは、迷うところ。4月入園の場合は、前年度の11月頃から入園の申請がスタート。それまでに近所の保育所の情報収集や、必要な書類をそろえておきます。翌2月頃から入園確定の連絡が来て、3月には保育所で面接や健康診断などが行われます。4月には慣らし保育がスタート。入園できなかった場合は、待機児童申請をしたり、その他の託児施設を検討したりと「保活」が続きます。

さらに、残業のときや子どもが病気にかかったときの預け先も確保しておきたいですね。ファミリーサポートセンター、病児・病後保育施設、祖父母など、いざというときのために二重、三重にサポート体制を整えておくと安心です。

仕事も育児もどちらも大事。育児短時間勤務スタート

いよいよ仕事復帰。親子ともに新しい生活のスタートです。3歳に達するまでの子どもを育てている保護者には短時間勤務が義務づけられています。タカラレーベンの場合は、子どもが小学校に入学するまで可能です。

さらに時間外労働の制限や子どもの看護についても、法律が手厚くフォロー。例えば子どもの予防接種や病気をしたときなど、有給休暇とは別に取得できるのが「子の看護休暇」です。1年に5回、半日単位で取ることができます。

このように仕事と育児の両立をサポートする制度が整えられていますが、「制度についてよく分からない」、「職場で利用しにくい雰囲気がある」と感じる人も多いようです。何か疑問や不安なことがあれば、お勤めの人事または総務へ。会社は、出産予定の方が今後利用できる産休・育休関連の制度などを知らせるよう努力義務があります。仕事復帰後もブランクを感じることなくキャリアを築いていくために、「産後も働きたい」という気持ちを、まずは伝えてみてはいかがでしょうか。

イラっとしないために。共働き夫婦の家庭バランス

職場復帰後は、産休前のように仕事がはかどらずイライラすることもあるかもしれません。仕事の進め方やモチベーションの持ち方を意識して変えていきましょう。例えば、子どもの体調不良などで急に休むことも多くなるので、仕事は前倒しで進めておきます。誰が見ても分かりやすいようにデスク周りの資料やデータ整理などはいつもしておきたいですね。

子どもを持ったので残業ができなくなったり、夜の飲み会に参加できなくなったりするのは、ある程度は仕方ないこと。「できないこと」より「できること」に目を向けて、仕事の効率と質を高めていきましょう。限られた時間で最大限のパフォーマンスを。上司や同僚への感謝の気持ちを持って、これまで以上にコミュニケーションを取ることも大切です。

育児も家事も同じように分担するのが共働き夫婦の理想。とはいえ平日の育児・家事負担は妻に集中しがちです。食事は時間がある時に作りおく、食洗機、お掃除ロボットなどの便利家電を使う、思い切って家事代行サービスを頼む、など家事の効率化についても家族で事前に話しておくと良いかもしれません。パパを戦力化して家族というチームで育児と家事を担っていければパーフェクト。

子どもを産む時期を逃したくない、でも仕事も面白くて仕方がない。このご時世、仕事か子どもか? の二者択一ではありません。バリバリ働きながら結婚をして、キャリアも子どもも望めます。ライフスタイルの変化を受けとめて自分らしく仕事をしていくために、同じ職場で働く上司や同僚、夫(妻)にいつも感謝の気持ちを持って。子育てをしているからこそ、社会人として成長できる自分でいたいですね。

株式会社タカラレーベンの育休制度について(PDF)


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