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マンションに住むなら何階に住むべき?元不動産営業が考える高層階、低層階のメリット・デメリット

マンションのイメージ写真

マンションに住むとしたら、何階に住みたいですか? 高層階が気持ちよく感じられる人がいれば、低層階の方が安心する、という方もいるでしょうし、別にどちらでも構わない、という方もいるかと思います。 今回は、不動産営業を経験した私が考える、高層階、低層階のメリットデメリットをご紹介させていただきます。 階数で迷われている方がいらっしゃったら、是非ご参考にしてみて下さいね。

case.1 高層階のメリット

①【日当たりが良い】
高層階は空に近くなるので、これはわかりやすいメリットですね。最近のマンションはバルコニーの奥行きが2メートルくらいあるのですが、高層階だと季節によってはお部屋の中まで太陽光が入ってくるので、とても明るく感じられると思います。一軒家の場合も2階や3階の方が1階に比べて日当たりが良いことが多いので、同じイメージですね。ただ、窓のある方向によって変わるので、北向きの場合などは該当しないのでご注意ください。

②【風通しが良い】
高層階は日当たりがいいから夏は暑いかも、と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、意外と風が通り、涼しいケースが多いです。夏は太陽が高いので、お部屋の中まで日差しがくることは少ないですし、最近のマンションは複層ガラスを採用するところも多いので、太陽の熱をうまく遮ってくれます。

③【景色が良い】
目の前に建物がない場所であれば、景色を楽しめるのも高層階の良さですね。マンションによっては、花火が見えたり、その地域のシンボルとなる建物が見えたりして、気持ちの良い時を過ごせることもあるかもしれませんね。

 

case.2 高層階のデメリット

①【価格が高い】
マンションは多くの場合、縦一列で同じ間取りになっています。全く同じ広さ・間取り・設備にもかかわらず、高層に行けば行くほど物件価格は上昇していきます。 物件の規模にもよりますが、中規模マンションの場合、1フロアあがるだけで数百万円の差が生まれるケースもあります。

②【音の懸念】
タワーマンションや大規模マンションなどの20階建て以上の建物になりますと、お隣のお部屋との間の壁が、コンクリートではなく乾式壁と呼ばれる吸音材や石膏ボード等でつくられた壁になることが多いです。高層階の建物ほど、軽量化を考えながら作らないと柱や梁が太くなってしまったり、コストが莫大にかかったりと大きなデメリットがあるためです。しかし、だからと言ってお隣の方の生活音が丸聞こえというわけではありませんのでご安心ください。 普段静かな環境で生活をされている方や、静かな環境を求めたい方は確認しつつご検討いただいた方がよいと思います。 間取り図には斜線だったり、色を薄くしたりして表現したりする場合があるので、気になる方は確認してみてくださいね。

③【エレベーターが止まってしまったら】
停電や災害時など、電気の供給が止まってしまうと階段を使うしかありません。 それ以外にも、エレベーターは定期点検があるので、年に何回かは日中エレベーターが停止してしまうことがあります。何かあった際は、物を持ちながら階段で往復しなければならないリスクは覚悟した方が良いかもしれません。

電卓

case.3 低層階のメリット

①【お得感がある】
高層階のデメリット①の逆で、同じ広さ・間取り・設備を手にできるので、お得感を感じやすいと思います。マンションの価格は大枠で坪単価いくら……の様に捉えられる場合がありますが、低層階ほどマンション全体の平均坪単価より安い傾向があります。日中お家にいるより、外にいる時間が長いなど、日当たりを重視しない方にとってはコストパフォーマンスが高い住戸になると思います。

②【足音の迷惑をかけにくい】
小さいお子さんがいらっしゃるご家庭ですと、お子さんが走る音や飛び跳ねる音など、元気いっぱいなのはとても嬉しいことですが、うるさく思われていないか心配……という保護者の方は多くいらっしゃいます。1階住戸や下がエントランスや駐輪場など、お部屋がないポジションの場合、下の階の方に迷惑をかけるということが少なくなるので、保護者の方のストレスを削減しつつ、お子さん側も注意されることが少なくなるので、より安心できると思います。

③【すぐに外に出られる】
マンションの場合、“駅徒歩○○分”のような、最寄り駅までの分数を表記することが多いです。 この分数表記は、基本的にはマンションの出入り口から、最寄りの敷地内までの時間を、1分当たり80メートル歩いたら、というベースで計測されます。低層階の場合、エレベーターを使わずともエントランスまで行くことができるので、もし自宅に忘れものをして戻る場合や、仕事で疲れて帰宅する場合など、エントランスから早い時間で自宅まで帰ることができます。高層階だとエレベーター待ちがあるため、駅から2分の立地なのに、10分前に自宅を出ないと電車に乗れない、などということが起こってしまうのですが、低層階の住戸であれば、階段で降りることができ、1階住戸だと、バルコニー側から外に出られるケースもあるので、公式の徒歩表記とほとんど同じ時間で目的地に行くことが可能です。

 

case4.低層階のデメリット

①【外からの目線】
目の前が道路で人の往来がある場合、なんとなくお部屋が見えているのでは? という心配が出てくる場合があります。分譲マンションの場合は、目隠しのための植栽やルーバーを設置したり、専用のお庭やバルコニーの奥行きを多少広めにしたりすることで、プライバシーを守る作りをするので、お部屋の中まで丸見えになることはほとんどありません。でも、気になる方はお気に入りのカーテンをつけたりして、意識を変える対策が必要ですね。

②【虫が遊びにきやすい】
一般的に1階~5階までくらいは虫が来るイメージが強いようです。5階だと階高にもよりますが、およそ地上から約15メートルから20メートル程の高さになると思います。そのくらいだと春頃にはバルコニーや共用廊下に虫が遊びに来やすいでしょう。大きな虫、というよりは、蝶やトンボ程度の虫が多いと思います。マンションが山に近い場合は、ヤモリが来たりするケースがあるでしょうが、基本的には家の中まで入ってくることは稀でしょう。ちなみに15階に住んでいる友人で家にバッタがいたということがありましたが、おそらく服かカバンにくっついてそのまま招き入れられたのだと思います(笑)友人は紙袋にいれて1階まで行き、自然に返してあげたそうです。

③【日当たり】
お部屋の中まで日差しが欲しかったり、夕方遅い時間まで外の光で生活したい、というタイプの方にとっては、低層階は日当たりに期待はできません。高層階の場合、冬の時期は太陽が低くなるので部屋の中まで日が入りますが、低層階の場合、せいぜいバルコニーまでです。洗濯ものを乾かすのに不便はありませんが、日が傾くころには電気は必須ですね。一軒家と同じイメージですが、一般的には1階より2階、2階より3階の方が日当たりは良くなります。

ここまで、ざっくりとご紹介させていただきましたが、高層階も低層階もどちらもメリット、デメリットがあります。大切なのはご自身の生活スタイル、価値観ですので、良いお住まいと出会うためにも、ぜひ一度どのような生活スタイルなのか考えつつ、理想のお住まい探しをしてみて下さいね。

参考:SUUMO


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