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「新卒入社・中途入社」のビジネスパーソンが
絶対に読むべきビジネス書3冊

多くの企業では、新卒・中途にかかわらず「研修」や「OJT」という教育を実施しています。業種は違えど、ほとんどはビジネスマナーや名刺の渡し方、電話対応、リスクマネジメントなどなど、ビジネスパーソンにとって必要なスキルを学びますが、さらなるスキルアップや、同僚に圧倒的な差をつけるために必読のビジネス書を厳選して3冊、紹介します。

これから挙げる本に書かれているのは、「直接的には役立たないし、別に必読じゃないじゃん……」という内容もありますが、あとからボディーブローのように効いてくるので「参考程度でしょ?」と侮るなかれ。時間を作ってしっかりと読んでみて、自分のスキルに変えていきましょう!

1.岩瀬大輔『入社1年目の教科書』(ダイヤモンド社)

「社会人としての「勝負どころ」は、入社1年目、転職1年目、異動による着任初日など、最初に訪れる機会。すべての印象は、初めての機会で形成されます。最初に訪れたチャンスをつかみ、周囲から期待されるビジネスパーソンになるためには、どんな「準備」が必要なのでしょうか。」(岩瀬大輔)(https://www.diamond.co.jp/book/9784478015421.html

ライフネット生命保険取締役会長の岩瀬大輔さんが、自身の若いころの経験をもとに、入社1年目の新卒や中途社員が心がけるべき準備や姿勢について、50のトピックで書かれています。その名の通り、入社一年目の社員が読む教科書として、長年読み継がれているロングセラーの一冊。

このなかでもすぐに取り入れられるのが、「これだけは守ってほしい! 3つの原則」の一つである、「50点で構わないから、早く出せ」というものではないでしょうか。

完璧な資料を作って出さなければいけない、と考えるのは1年目ではよくあることですが、そもそも1年目で完璧な書類や資料・報告書・企画書などを作ることはできませんし、その報告書や企画書の出来に点数をつけるのは、自分ではなく、上司です。自己判断の満点ではなくて、50点の仕上がりのものを提出したとしても怒る上司は(おそらく)いません。むしろ歓迎してくれる可能性もあります。

さらに、締め切り(期日)ギリギリに出してNGになり、双方途方に暮れるよりも、早めに出して、上司にアドバイスを受けながら磨き上げていって、早く完成品を仕上げたほうが効率的です。「50点でいい」は1年目の特権なので、特に完璧主義の自覚があるビジネスパーソンは、スピードを心がけることを念頭に置いておくと、仕事がさらに捗るでしょう。

2.唐木元『新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング』 (インプレス)

毎月約3500本を超える記事を配信し続ける、ポップカルチャー専門のウェブメディア「ナタリー」。さらに、一日に配信する記事の文字数は「新書一冊分」とも言われていますが、真偽のほどは定かではありません。

その中で、「コミックナタリー」「おやつナタリー」などを立ち上げ編集長になった著者の、新人育成のための社内勉強会、通称「唐木ゼミ」で実践されている文章講座を書籍化したものが本書です。

「悩まず書くためにプラモデルを準備する」「事実・ロジック・言葉づかいの順に積み上げる」など、独特の概念を通じて、文章を構造的に書き、あらゆる読者に読まれるための方法が、分かりやすく書かれています。

本書の特筆すべき部分は、ライターなど文筆業のみを対象としていないところ。私たちはビジネスのあらゆる局面で文章を書かなければなりません。会議の議事録、報告書、成果目標、企業のSNS担当者ならばTwitterやFacebook、Instagramなどでの投稿、そして競合とのプレゼン(グローバル企業のAmazonは多くの場合、プレゼンではパワポでの箇条書きを採用しておらず、A4用紙1ページか6ページで「ナラティブ」と呼ばれる長文の文章を論理的に分かりやすく書いて、その場で読んでもらうことで知られています)。

メール一つをとってもそうですが、相手に「読みにくい」と思われてしまう文章は、ビジネスの場においてはベターではありません。『新しい文章力の教室』は文章の基礎の基礎、下地となるものを、これでもかというほど丁寧に教えてくれます。本書を読み終えたころには、文章に対する苦手意識はなくなっているはず。

3.バーバラ・ミント『考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則』(ダイヤモンド社)

1999年に邦訳が発売されてから、20年以上読まれ続けているロングセラーにしてベストセラー。外資系コンサルティングファーム志望の学生や、たとえ、コンサル業界に入っても都度読み返し続けるような、かなり難しい思考の書です。

と、いうこともあって、理解するために膨大な時間が必要。かなり骨太な本としても有名です。私もまだ完全には理解できていません。「書く技術」とタイトルにはありますが、本書の核心は「考える」=ロジカルシンキングの部分で、主張の柱となるのは、「明快な文章は明快な論理構成をすることにほかならない」という部分。

知人友人、その他誰かと会話をするとき、意見を述べるとき、偉い人にエレベータートークでしっかり意見を伝えるときなどに役立ちます。そのために、著者の提唱する「ピラミッド原則」を理解すれば、物事を順序だてて話し、理解するためのテクニックが得られます。繰り返しになりますが、少し難解な本なので、一年間かけてじっくりとそのメソッドやスキル、フレームワークを自分のものにしましょう!


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